イタリア旅行記Ⅳ ◇ヴァチカン市国◇
(2014/12/29・30撮影)
世界最小の独立国家ヴァチカン。独立国と言っても国境がある訳ではない。ローマ市内を歩いているといつの間にかヴァチカンに入っているという感じだ。しかしそのローマ・カトリックの総本山としての権威・格式は遠く離れた所からも十分に感じることができる。とにかく大きい。日本の建物では想像できないほどの大きさと、贅を尽くした装飾、さらには途轍もなく長い歴史がある。ただただ圧倒される。
遠くにヴァチカンのサン・ピエトロ大聖堂が見える。
何という大きさだ。
サン・ピエトロ広場には284本の円柱が並ぶ。
屋上には聖人像が並んでいる。
この聖人像もきわめて大きく、精巧にできている。
広場までは自由には入れるが、大聖堂の入口はセキュリティーチェックがある。
すでに長い行列ができている。
大聖堂の入口。
下の方を歩いている人物と比較しよう。
すべてが途轍もない大きさだ。
屋上にある聖人像。
1つ1つが丁寧にできていてしかもものすごく大きいのだ。
大聖堂の入口の脇にはスイス衛兵がいる。
何とおしゃれな服装だ。
デザインはミケランジェロだそうだ。
中世を思わせるような持ち物も素敵だ。
大聖堂の内部は多くの宗教画が並び、信者達がお祈りを捧げる。
ミケランジェロが若干25歳で完成させた傑作「ピエタ」。
1499年の作だそうだ。
ベルニーニが手がけたブロンズ製の大天蓋「バルダッキーノ」。
きわめて大きく大胆でかつ重厚にできている。
1633年の作。
ベルニーニ1639年の作「聖ロンギヌス像」。
躍動的でかつバランスのとれたすばらしい作品だ。
手前にバルダッキーノの柱の一部が見える。
いかに大きいかがわかるであろう。
大聖堂の一番奥に当たる祭壇、そして司教座。
天井に至るまですばらしい装飾が施されている。
天井を見上げてため息が出る。
何という贅沢な作りであろう。
ドームの内部は豪華でしかも美しい。
サン・ピエトロ広場から、外側を北側に回りヴァチカン博物館入り口へ。
ここには長い行列ができていた。
事前に予約を取り入場券を持っていたので並ぶことなく入れたが、
それでもすごい混雑だ。
内部は壁や天井に至るまですばらしい装飾が施されており、
展示品もかなり貴重と思われるものが所狭しと並んでいる。
床の装飾もすばらしい。
宗教画がほとんどだが、カラフルな色の配置に感動する。
博物館内部は廊下に至るまですばらしい装飾だ。
天井の一部。きわめて丁寧に豪華に作られている。
壁に描かれた宗教画。1つ1つが超一流品。
1つ1つに物語があるのであろう。
鮮やかな色使いにも感動する。
こんなに豪華で手の込んだ天井が永遠と続く。
ステンドグラスも美しい。
森永のエンゼルマークを思い出す。
鮮やかで何ともかわいらしい。
各部屋を隔てる壁にも、1つ1つにすばらしい絵画が描かれている。
出口に向かう螺旋階段。この美しさにただただ驚く。
何とミケランジェロの設計だそうだ。
ヴァチカンの東隣にあるサンタンジェロ城。
日本語訳では聖天使城。
ヴァチカンとは回廊で結ばれている。
有事には教皇の避難所としても使われた。
139年に完成し、14世紀以降はローマ教皇により要塞として強化された。
強固な作りは、石の塊といった感じだ。
お城にはイタリア国旗が。
この国旗はフランス国旗を起源としている。なるほど似ている。
そして頂上には、この城の名前の由来となった青銅製の天使像がある。
城壁に囲まれて円柱形のお城がある。
まさに要塞という感じだ。
城壁の上からお城を見上げる。
丸い穴は大砲や鉄砲を放つ場所だ。
城壁の内部には建物もある。
それにしてもこのお城、相当強固にできている。
城の内部には、昔の大砲が展示してある。
こんな玉など跳ね返したのだろうか。
お城は現在博物館になっている。
日本のお城と同じように昔の軍服や刀などが展示してある。
サーベルやアーチェリーなど日本の文化との違いが見て取れておもしろい。
お城の中央部分。この中に兵器や書物が入っていたのだろうか。
何とも歴史を感じさせる。
何とも奇妙な展示法だ。
昔の懐中時計が糸でつるされている。
時間の経過を感じさせる。
サンタンジェロ橋からお城を臨む。
橋には10体の天使像があり、そのうちの2体はベルニーニの作だそうだ。
観光客や地元の人の散歩など往来が絶えない。
そこには平和なローマの一日がある。